6年生の読み聞かせ『赤城と日光のいくさ』
2011年 09月 07日
久しぶりにジャックのクラスに読み聞かせ。修学旅行で日光に行くのでそれにまつわる話をというリクエストがありました。
わたしが福岡に行ったり福島に行ったり(福つづきです)している間に、仲間が『赤城と日光のいくさ』という、伝説を見つけてくれて、おすすめしてくれました。
絵本ではなく、戦場ヶ原や中禅寺湖が出てくる民話というか伝説なので、淡々と読んでみました。
人が本を見つめて集中して、声に出して何かを呼んでいる姿というのはEテレのJブンガクを見ていても、気持ちいいな、と思うのですが、自分が30数人の少年少女の前でそれをやるとなったとき、これは、本当にお話の世界に入り込んで読むのがいちばんいいな、と思って、一生懸命読みました。
絵本の読み聞かせと違って顔をあげて聴いている人を見られないのは残念だったけれど、最初はざわついていたのが、どんどんどんどん静かに集中していって、教室の空気がふっと戦場ヶ原の空気と融合するような気がしました。
なんて、大げさかなあ。でもね、お話の中にすぽっと入る瞬間があった気がしたのです。
このお話を最初に読んだとき、『もののけ姫』を思い描きました。
紹介してくれた仲間に話したら『ナウシカ』と言いました。
伝説の世界というのは、不思議に満ちていて、21世紀のわたしたちが読んでもその展開にドキドキしながらついて行く感触が味わえて、いい時間でした。
子どもたちは中禅寺湖にも戦場ヶ原にも行かないみたいだけれど(笑)、日光の空気に伝説を思い浮かべてくれたらいいなあ。