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きゅうこんのなかには(改訂版こどもさんびか135)

3月の歌に「きゅうこんのなかには」を選んだ。
日曜日のこども礼拝で歌う曲だ。メロディーが難しいし、歌詞も子どもには難しいけれど、こないだの研修会によると、大人にもこどもにもベスト3に入るほど歌われているという。

子ども礼拝では、気仙沼出身のスタッフがご家族と一度しか連絡が取れていないということで表情が暗かった。この人はとてもよく泣く人で、神さまの恵みが満ちるとすぐに泣く。この日は、悲しみの涙しか出てこないようで、声をかけるのもつらかった。

そんな中で歌った。このスタッフの娘が一番大きな声で歌った。
余震の中、ただ、神さまに向かって子どもたちといっしょに大きな声で歌った。



球根の中には 花が秘められ
さなぎのなかから 命はばたく
寒い冬のなか 春はめざめる
その日 その時を ただ神が知る

ちんもくはやがて 歌にかえられ
深いやみの中 夜明け近づく
すぎさった時が みらいをひらく
その日 その時を ただ神が知る

いのちの終わりは いのちの始め
おそれは信仰に 死は復活に
ついにかえられる 永遠の朝
その日 その時を ただ神が知る

(改訂版 こどもさんびか 日本キリスト教団出版局)

日曜日の夜、彼女からメールが届いた。ご両親も妹さんも無事だったとのこと。ほっと胸をなでおろしながら、彼女のひとみからとめどなく流れる安堵の涙を思った。その日 その時を ただ神が知る。
by kakunobue | 2011-03-17 12:38 | こどもさんびか

かくのぶえ フリーライター 日記・エッセイ・詩・イベント情報・こどもメッセージ集。


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