「私のリュックひとつぶん」

先日、ひとりで夜を過ごすことがあったので、ダラダラーっとテレビを見ていたら、深夜に「私のリュックひとつぶん」という番組が放映されていた。
毎週ゲストが変わり、「もしも2度と帰ることのできない旅に出るとしたら、あなたはリュックに何を入れますか?」という問いが投げかけられる番組だった。

偶然にも私が見た回は、高校生の頃から大好きな矢野顕子がゲストで、慌てて録画ボタンを押した。
まずスタッフがあっこちゃんに会いに行き、荷物を入れる白くて大きなリュックを見せる。そして、その場で入れるモノリストを作ってもらう。
その一週間後に、自宅まで行って実際に入れる荷物をならべてもらう。そして取捨選択して入れてもらう。
それから、そのリュックを持ってさあ、出かける。そして出かけた先で、最後に入れたモノをひとつひとつ説明してもらう。

アッコちゃんの荷物はものすごくたくさんになった。なんとかリュックに入ったけれど。

ケータイ、財布、お金、眉毛用のペンシル、聖書、シューベルトの楽譜2冊、眼鏡×3、スニーカー、ジーンズ、ワンピース、中学生の頃から聴いているCDが数枚、チョコレート、あと猫のぬいぐるみが2体、それからアロマキャンドル、最後の最後に入れたのはバナナ。

ふーん。そうか。帰れない旅に出るとしたら何をいったい持っていくんだろう?

番組を見た翌日、編集会議のための1泊2日の旅を控えていた私はまっピンクのSAZABYのバッグに荷物を詰めた。

*会議①のための資料は…先方が持ってくるからいいか。
*会議②のためには、そうそう、記者ハンドブックとノートと、あー、そうだ。ちょっとこの辺いるわよね。的な書類数点。
*先日、当社から出版された方との打ち上げもあるからその方の著書。
*ブラウスと麻のパンツ。夜のおでかけにはこれくらいがいいものね。
*下着のお着替え。
*化粧道具。
*ケータイ。
*財布。
*iPod
*ビジネスホテルにとまる時は必ず持っていくアロマオイル。
*カメラ。
*5人分のお土産(松露饅頭、お茶、辛子明太子×3)。
*眼鏡。
*サングラス。


こんな感じ。少ないのは、帰りに荷物が増えることがわかっていたから。
聖書は最初は入れていたのだけれど、最後に出した。会議の会場にもあるし、なによりかにより帰ってくる予定があるからだ。

地下鉄にゆられながら、あ、頭痛薬忘れた。どうしよう。日本茶がないと、わたし、ダメだったんだ。いつもは急須も持っていくのに、とちょっと不安になったけれど、宿泊先が買い物に便利な場所だったのでよしとした。

帰ってくることがわかっているから、用事のあるものばかりになったけれど、帰らない旅だったらどうするだろう。


「帰らない旅?」

友だちが欲しいモノ、必要なモノについて最近考えていると言うので、この番組の話をした。彼女もまたあっこちゃんのファンだから、見逃したことを残念がっていた。

「ということは棺桶に入れてもらうものよね?」と続く。

なるほど、そういうことか。

「最近思ったんだけどね、お金が欲しかったり、旅行に行きたかったりという欲があるのよね。でもね、本当にそれが必要なのかというとどうなんだろうって思ったの。

わたしね、棺桶に入る時、誰かをしあわせにした記憶を持って行きたい。
わたしに必要なのはそれだということに気づいた」

すごいことをさらりと言う。

彼女は、手芸作家というのかな、ルームシューズとかお洋服とかエプロンとかバッグなどを作っている。昨年は、彼女の本が3冊出版されたらしい。
「もしもわたしの本を見ながらお洋服を作ってくれた人が小さくてもしあわせになってくれたらいいな、と思う」

私は彼女の作品が好きだから、きっとみんなしあわせをもらっていると思うよ。と話した。

最近読んだよしもとばななの『どんぐり姉妹』の姉・どん子ちゃんは、結婚はしないけれどたくさんの恋愛を楽しんでいて、死ぬ時はそれらの恋愛の数々の楽しかったことを思い出しながら幸せに浸ったまま死にたいと言っていて、なかなか素敵だなあと思った。


さてさて、みなさんなら何を入れますか?1つのリュックに。

ちょっと考えてしまうテーマだなあ。

でも、チョコレートとお茶は絶対よね。
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by kakunobue | 2012-06-23 16:49 | 日記 | Comments(0)

かくのぶえ フリーライター 日記・エッセイ・詩・イベント情報・こどもメッセージ集。


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