家族の食卓

20年来の古い友だちが遊びに来た。

彼女は長いこと関東に住んでいるのだが、私が引っ越す先に旅行気分でよくやって来る。
鹿児島、福岡、横浜、福岡。年に二度くらいの割合で、まるで移動する実家に里帰りするような足取りで。

彼女が来るとなると、隣町に住む私の兄も来るという。
彼女は父からバプテスマを受けているので、私たちにしてみれば、親子二代に渡る神の家族としてのつきあいとなっている。夕刻、兄から電話があり「今からふたりでそっちに向かう」というので「ふたりって誰?」と聞くと義姉だという。あとから兄たちの娘ふたりも来るかもしれないという。

そして、やはり20数年来のつきあいのある別の友だちが、偶然にもこの春、東京から福岡に引っ越してきていたので、彼も呼ぶことになっていた。彼は来るか来ないかわからない。でも来るかもしれないし、そうなると妻や子どもも来るかもしれない。

かもしれない参加者をどうカウントすればいいのだ?

まあ、料理は大量に作ればそれだけおいしい。

カレーにしよう。いつもの。タイ風チキンカレー。
ランチのバイトが終わって帰宅して、玉ねぎを刻み、にんにくを刻み、飴色になるまで炒めて、塩で下味をつける。鶏肉、ローリエ、カレーパウダー、トマトペーストを加えてさらに炒め、水を加えて煮込み、野菜とココナッツミルクを入れてさらに煮る。

あー、今日は多すぎるかも。まあ、でも残ったら残ったで明日また食べよう。さらに味がマイルドになるはず。
ほかの野菜を加えて、最後にナンプラーで味を整える。
うんうん。食欲をそそる美味しい香りになりました。

さて、時間になると、兄夫妻が来て、次に主賓の彼女が来て、そうこうしているうちに友人家族3人がやってきて、姪っ子たち二人が到着した。
何人よ?!11人?!当初の見積の倍の人数になっている。

兄たちも刺身やらパンやらなにやらかにやらを買ってきて、友人も自分の飲み物は持ってきたと、ビールをごっそり出してきて、姪っ子たちはなんだかスティック状のワッフルを天神で買ってきて、テーブルはありとあらゆる食べ物で埋め尽くされた。

「のぶえちゃん、カレー、めっちゃおいしい」と姪っ子。
「あらうれしい。おかわりあるわよ。自分でついでね」と私。

「おいしい!作り方教えて」と義姉。
彼女はそれほど料理が得意じゃないと言っていたので、教えていいものかどうかわからないけれど、まあ、よろこんでくれるのはうれしい。
義姉もおかわりしてくれて、ほかの人たちもごそごそと鍋に向かって、大きな文化鍋にたっぷり作ったカレーはきれいになくなってしまった。

ブラボー!

20年以上も、いい時も悪い時も一緒に過ごしてきた神の家族が、それぞれの家族をさらに引き連れて集まってくれて、それだけでもうれしいのに、愛しい人たちが料理を喜んでくれて、こんなに幸せなことがあるだろうか。

私、やっぱりみんなでご飯を食べるのが好きなんだ。
しばらくすると他の人たちもなんだかゴソゴソやってきて、もうすでにカレーはなくなってしまっていたが、楽しそうにおしゃべりをしてさらに後片付けまでして帰っていった。

カレーよ、どうか愛する人たちの胃袋から幸せを体中に運んでおくれ。
みんなが元気で、笑顔でいられますように。
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by kakunobue | 2012-10-09 23:58 | 日記 | Comments(0)

かくのぶえ フリーライター 日記・エッセイ・詩・イベント情報・こどもメッセージ集。


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