子離れの道

ジャックがいない生活は、楽だ。

帰りの時間を気にする必要もなければ、テレビも見たい時間に見たいだけ見られる。
食事の準備も手抜きでいいし、大量のお菓子や果物も買ってこなくていい。

テレビを見ながらうっかり眠っても、とがめられることはない。

16年前の、仕事に打ち込んでいた、フリーランスのライターとして飛び回っていた頃のように、自由だ。

皆さまに「寂しいでしょう」といわれる度に申し訳なくなる。

ごめんなさい。楽しいです。解放されていますの…おほほ。



さあ、これから何をしようかなあと、ニヤニヤしていると電話のベルが鳴る。

「あ、母さん。小銭ないからかけ直して」
ガチャン。




なんだ。




うれしいじゃないの。

「どした?」

送ってほしい荷物のことをひとしきり言うと、今度、ピアノでこんな曲を弾くことになったとか、海岸清掃に行ったとか、忙しいとか、でも楽しいとか、近況報告が続く。

「体調は?」
「ピンピンしてるよ」
「睡眠とれれば大丈夫だよ」
「うん。これから寝る」
「お祈りしてるからね」
「うん。おやすみ~」




いい。

いないけれど、いるのだから。

そして健やかなのだから。

なによりも、私と同じように楽しそうなのがいい。



子離れの道は、お互いが満たされないままだと困難かもしれないが、それまでに充分にいっしょにいて、気持ちを通わせられたなら、それぞれ気楽に次に行けるのかもしれない。

さてと。

私もジャックに負けないように、成長したいものだ。

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by kakunobue | 2016-05-12 22:24 | 日記 | Comments(0)

かくのぶえ フリーライター 日記・エッセイ・詩・イベント情報・こどもメッセージ集。


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